RSS

タイ首相、亡命者殺害を否定

2020年6月15日(月) 23時17分(タイ時間)
【タイ】カンボジアに亡命していた民主活動家のタイ人男性ワンチャルームさん(37)がプノンペン市内でら致され行方不明になった事件で、プラユット首相は15日、自分は残忍な人間ではなく同じタイ人を殺させるようなことはないと述べ、関与を否定した。

 また、タイ国王と王妃、王位継承者、摂政に対する批判を禁じた不敬罪による訴追が過去2、3年行われていないのはワチラロンコン国王の指示によるものだと述べ、国王の寛大さにつけこみ一部の学生などが王室批判を強めているとして、不満を示した。こうした学生は企業に敬遠され就職が難しくなるとも警告した。

 ワンチャルームさんはタイのタクシン元首相派団体UDD(通称、赤シャツ)のメンバーで、2014年、タクシン派インラク政権がプラユット首相(当時、陸軍司令官)による軍事クーデターで倒れた直後にカンボジアに亡命した。亡命後もインターネットの交流サイト(SNS)を通じて、プラユット首相や特権階級を批判していた。今月4日、自宅アパート前で武装した複数の男に車に押し込まれ連れ去られ、行方不明になった。

 米国を拠点とする人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、2014年以降、カンボジア、ラオス、ベトナムといったタイの近隣国に亡命したタイ人の民主活動家のうち少なくとも8人が何者かにら致され行方不明になった。行方不明になった活動家のほとんどは不敬罪もしくはコンピュータ関連犯罪法で捜査対象になるか指名手配されていたとみられる。

 プラユット政権は2014年の発足後、不敬罪による取り締まりを強化し、民主政権下で問題とされなかったケースも遡って摘発。軍法会議による短期間の裁判で数カ月から数十年に及ぶ禁錮刑を次々に下し、国連や欧米諸国から強い批判を浴びた。過去2、3年は批判をかわすために不敬罪の使用を避け、ほぼ同様の用途で用いられるコンピュータ関連犯罪法による訴追が主流となっている。
《newsclip》

特集



新着PR情報