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タイ富豪男性不起訴、新証人がバイク転倒で死亡

2020年7月31日(金) 17時48分(タイ時間)
【タイ】危険運転致死で国際手配されていた富豪のタイ人男性ウォラユット・ユーウィタヤーさん(35)が不起訴となった問題で、検察が不起訴の理由としていた新たな証人2人のうちの1人が30日未明、北部チェンマイ県でバイクの転倒で死亡した。

 ウォラユットさんの不起訴は事件の8年後に新たな証人が現れるという不自然な経緯で決まった。世論の猛反発を受け、議会下院は8月5日に証人2人の喚問を予定していた。

 死亡したのはチェンマイ在住のタイ人男性ジャルチャートさん(40)。事故現場を捉えた防犯カメラには、ジャルチャートさんが往復4車線の直線道路をバイクで走行していた際に別のバイクと接触し、2台とも転倒する様子が写っていた。現場にほかの車両は走行していなかった。別のバイクを運転していた男性はジャルチャートさんのバイクに追突されたと主張している。

 ジャルチャートさんの家族はジャルチャートさんがウォラユットさんの事件で証人となっていたことを知らなかったという。

 ウォラユットさんは世界的に人気があるドリンク剤「レッドブル(タイ語名、クラディンデーン)」の創業者でタイ屈指の大富豪だった故チャリアオ・ユーウィタヤーさんの孫。2012年9月3日早朝、バンコク都内のスクムビット通りをフェラーリの高級スポーツカーで時速百数十キロで走行し、男性警官が運転するバイクに追突、この警官を死なせたとして、事故から5年後の2017年に逮捕状が出た。ウォラユットさんは逮捕状が出る数日前に出国し、以来、タイに帰国していない。

 この事件は、事故直後に身代わり工作が行われたり、ウォラユットさんがアルコールやコカインを摂取していたものの不問に付されるなど、当初から警察、検察の消極的な対応が目立った。

 世論に押されるかたちで逮捕状が出たものの、検察は、ジャルチャートさんと退役空軍中将の男性が新たに証人として名乗り出て、「スポーツカーは制限速度内で走行していた」「バイクが事故直前に急にレーンを変えた」と証言したとして、今年6月、不起訴とした。これを受け、ウォラユットさんに対する国際手配は取り下げられた。
《newsclip》


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