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反政府集会に「賛成」54%、「反対」42% タイ世論調査

2020年8月25日(火) 00時00分(タイ時間)
【タイ】タイ国立スワンドゥシット大学が16~21日に実施したオンライン世論調査(回答者19万7029人)で、タイ各地で連日のように行われている学生による反政府集会に賛成は53.7%、反対は41.7%だった。

 集会参加者が要求している「憲法改正」に賛成は62.8%、反対は24.9%。「国会解散もしくはプラユット首相の辞任」に賛成は53.9%、反対は38.4%だった。

 反政府集会に対する意見(複数回答可)は「民主主義に基づく要求」(59.1%)、「王室改革に踏み込むべきではない」(41.8%)、「関係者は(学生らの要求に)耳を傾けるべき」40.1%、「(反政府集会の)背後に誰かがいる」38.9%などだった。

 タイでは過去数カ月、学生を中心とする反政府集会が連日のように各地で行われている。今月16日にバンコクの民主記念塔で開かれた集会には約1万人が参加し、国会の解散、新憲法の作成、王室改革などを要求した。

 警察はこれまでに、集会指導者10人以上を煽動罪などの容疑で逮捕したが、ほとんどが保釈された。

 プラユット首相は陸軍司令官だった2014年、バンコクで発生した大規模な反政府デモをきっかけにクーデターを起こし、タクシン元首相派の民選政権を倒して軍事政権を発足させた。内外の圧力を受け、2019年3月に2011年以来初めての議会下院(定数500)選挙を実施。軍政の傀儡(かいらい)政党、軍政が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)などの支持を受け、首相に再任された。

 プラユット軍政が作成、施行した現行憲法下の政体は、旧軍政勢力が親軍政党、上院などを通じ、民主主義の衣をまとって政権を運営する。これを軍、官僚機構、司法などが支えるかたちで、同様のシステムで「半分の民主主義」と呼ばれた1980年代のプレム政権に近い。

 反政府集会ではこうした非民主的な体制を批判し、憲法改正による民主化を要求。集会指導者の一部は、現行憲法が国王に過大な権限を与え、国王を元首とする民主主義の原則を逸脱したとも主張している。タイには国王と王妃、王位継承者、摂政に対する批判に重刑を科す不敬罪があり、王室に関する議論自体が政治的、社会的にタブー。今回の反政府集会はこのタブーを破り、国内に論争を巻き起こしている。
《newsclip》