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タイのタクシン元首相、8月に新型コロナ感染

2020年10月4日(日) 22時13分(タイ時間)
【ドバイ】英BBCによると、ドバイに滞在中のタクシン・チナワット元タイ首相(71)が8月に新型コロナウイルスに感染した。入院して治療を受け、9月半ばに退院したという。

 一緒に暮らす妹のインラク前首相(53)らは検査の結果、陰性だった。

《タクシン・チナワット》
 1949年、タイ北部チェンマイ生まれの客家系華人。中国名は丘達新。警察士官学校を卒業後、米国に国費留学し、刑事司法博士号を取得。帰国後、警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職。その後、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手シン・グループを育て上げ、タイ屈指の富豪となった。
 1995年に政界に転じ、1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の議会下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選されたが、2006年9月の軍事クーデターで失脚し、事実上の国外亡命を強いられた。軍部はクーデターの理由に、タクシン氏のタイ王室軽視と汚職を挙げた。
 民政移管のため行われた2007年末の総選挙でタクシン派が勝利し、タクシン氏は2008年2月に帰国。同年8月に出国し、不在中の10月、首相在任中に当時の妻が国有地を競売で購入したことで禁錮2年の実刑判決を受けた。以来、タイに帰国せず、ドバイなどに滞在している。
 タクシン派政党は2008年12月に選挙違反で解党され、これに伴い、タクシン派政権から一部派閥と中小連立4党が野党・民主党に寝返り、反タクシン派アピシット民主党連立政権が発足した。
 チナワット家のタイ国内の資産約760億バーツは2006年のクーデター後、凍結され、タイ最高裁が2010年2月、不正蓄財だとして、このうち464億バーツの国庫没収を命じた。同年4、5月、タクシン派のデモ隊がバンコク都心部を占拠し、治安部隊との衝突で、91人が死亡、1400人以上が負傷。デモは最終的に武力鎮圧されたが、銃撃戦や放火でバンコク都内は大混乱に陥った。
 アピシット政権は翌2011年5月に下院を解散。同年7月の総選挙ではタクシン派政党プアタイが過半数を制して政権に復帰し、タクシン氏の妹のインラク氏が8月に首相に就任した。インラク政権は2013年に、タクシン氏らへの恩赦を画策したが、反タクシン派による大規模な反政府デモを招き、2014年5月、プラユット陸軍司令官(当時)による軍事クーデターで崩壊した。
 インラク氏は2017年8月、汚職裁判の判決直前に国外に逃亡。同年9月、最高裁がインラク氏に禁錮5年の実刑判決を下した。
 プラユット軍事政権は2019年3月、民主主義を制限した新憲法下で下院総選挙を実施し、軍政の傀儡(かいらい)政党であるパランプラチャーラット党、軍政が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)などの支持を受け、プラユット氏が首相に再任された。
《newsclip》

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