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住友林業、インドネシア・カリマンタン島で植林事業拡充

2020年12月14日(月) 01時42分(タイ時間)
【インドネシア】住友林業は9日、インドネシア企業が所有するインドネシア西カリマンタン州の産業植林資産と事業権を取得し、大規模産業植林事業を拡大すると発表した。

 乾季でも地下水位を安定的に管理する管理モデルを確立し、木材生産と環境保全の両立を目指す。同社グループの西カリマンタン州での管理面積は約15万5000ヘクタールに拡大され、山手線内側の約25倍相当の面積となる。また、インドネシアで植林事業を手がけるWSL、MTIの2社を連結子会社化し、持続可能な森林経営体制を強化する。

 住友林業グループは2010年からインドネシアの山林経営・合板製造会社アラス・クスマグループ(ALAS)と共同で、インドネシア環境林業省から「産業植林木材林産物利用事業許可(インドネシア政府から発行される、同国において産業植林を行うための事業許可。60~100年間の植林事業が可能)」の発行を受け、WSL、MTIを通じ大規模な植林事業を行ってきた。

 今回、グループ会社のクブムリアフォレストリ(KMF)がインドネシアのビナシルバヌサ社(BSN)が所有する産業植林資産および事業権の購入手続きを完了した。

 WSL、MTIに隣接するBSNの植林資産と付随する許認可を取得することで、事業地の管理面積は14万5000ヘクタールから15万5000ヘクタールに拡大する。KMFの事業地でのオペレーションはWSLに委託し、WSL、MTI、KMFの森林経営を一体管理することで、植林事業の生産性の向上と生態系保全の取り組みをさらに広げる。

 また、住友林業グループ会社とALASが折半出資していたWSL、MTIへの出資比率を、住友林業側がWSL80%、MTI76%にそれぞれ高め、両社を連結子会社化する。

 事業地は1960年代から1990年代前半まで商業伐採される一方、違法な森林伐採や焼き畑が繰り返されたため、森林の荒廃化が進み、泥炭地を含む。泥炭地は貴重な生態系を有し、地球規模の炭素蓄積、水循環に大きな役割を果たしていると考えられる。

 泥炭地の持続的な森林管理は、綿密な地形測量と泥炭の分布・深さの調査に基づいて実施している。従来の泥炭の水位管理は、土壌に含む水分を高いところから低いところへ流す排水型だった。泥炭が乾燥することで泥炭火災の発生や泥炭の分解が促進され、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出や煙害などの原因となっている。一方、住友林業グループが取り組む水位管理は貯水型。膨大な調査データに基づいて貯水林の設置、水位管理ゾーンを設定し水位管理インフラを開発することで、乾季でも地下水位を安定的に管理する泥炭地管理モデルを確立した。植林区、緩衝地区、保護区とゾーニングすることで、経済的活動としての木材生産をしながら、貴重な泥炭地とその生態系を維持する。温室効果ガスの排出や森林火災を抑制、ひいては気候変動対策に大きく寄与する。現在では人工衛星やドローンなどの先端技術を活用した泥炭地管理モデルの継続的な改善に取り組んでいる。

 これらの取り組みはインドネシア政府と行っている。同国政府の要請に基づき、気候変動枠組み条約締約国会議(COP23、COP24、COP25)で成果を発表したところ、国際機関や泥炭を多く抱える開発途上国などから高い評価を得た。今後は泥炭保有国にコンサルティングの事業化を目指し、この事業で培ったノウハウを展開普及させることで、グローバルな環境問題の緩和や持続的な発展に貢献する。
《newsclip》

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