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タイ初の送電系統電圧・無効電力オンライン最適制御システムの実証事業開始

2021年1月13日(水) 00時40分(タイ時間)
【タイ】新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は12日、タイの電力系統運用の低炭素化・高度化を目的とした実証事業を行う協力合意書をタイ・エネルギー省と取り交わしたと発表した。

 事業の委託先である日立製作所は12月から、電圧・無効電力オンライン最適制御システムの実証事業を、タイの発電・送電事業を担うタイ発電公社(EGAT)と開始した。

 この実証事業では、EGATの送電系統に、電圧・無効電力オンライン最適制御システムを導入し、電力系統運用の高度化・効率化を通じて温室効果ガス排出量の削減を目指す。また、二国間クレジット制度(JCM)活用による温室効果ガス排出削減効果の定量化を図る。

 タイでは近年、経済発展にともなう電力需要量の伸長により、送電系統の電力損失(送電ロス)の抑制が課題となっている。また、タイ国内の主要な電源が火力発電所であることから、天然ガスなどの化石燃料使用量が増加し、環境負荷の低減を考えた電源構成の実現に向けて再生可能エネルギーの導入が求められている。

 実証事業を実施するタイ東北部では、一部の火力発電所で老朽化などの理由により2025年以降の運用停止が計画され、今後その代替として、隣国からの電力購入や、水力および太陽光発電所などの新たな電源の新設が検討されている。これら複数手段による電力供給を実現するためには送電可能容量を増やす設備の増強が必要だが、多額の投資を要するため計画通りには進んでいない。加えて、現状の系統運用では、さまざまな電源が接続した送電系統の電圧を最適化する仕組みがないため、送電ロスの抑制と安定的な電力供給の両立が難しいという課題がある。 

 こうした背景のもと、NEDOはタイ・エネルギー省と電力系統運用の低炭素化・高度化を目的とした実証事業を実施することに合意。同時に、実証事業を実施する日立製作所とEGATはプロジェクト合意書を締結した。

 NEDOは、これらの委託・協力企業とともに、EGATがタイ東北部に所有する送電系統を対象とした電圧・無効電力オンライン最適制御システム(OPENVQ)の実証事業を12月から開始した。
《newsclip》

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