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タイ政府、野党政治家を不敬罪で告発 王室企業によるワクチン製造批判

2021年1月22日(金) 00時14分(タイ時間)
【タイ】タイ・デジタル経済社会省は20日、野党政治家のタナートン・ジュンルンルアンキット氏を不敬罪などで警察に告発した。タナートン氏がフェイスブックで公開した動画で複数回にわたりタイ王室を中傷したとしている。

 タナートン氏は18日、「王室ワクチン。得するのは誰、損するのは誰?」と題した動画をフェイスブックで公開し、英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が共同開発した新型コロナウイルスワクチンをタイ王室が全額出資する製薬会社サイアムバイオサイエンスがタイで生産する計画を批判した。

 タナートン氏によると、サイアムバイオサイエンスはアストラゼネカから技術供与を受け、2億回分のワクチンを生産し、2600万回分をタイ国内に供給、残りを各国で販売する。また、タイ政府から支援金として14.5億バーツを受け取る。

 タナートン氏は、タイ政府のワクチン調達で確定しているのは中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)のワクチン200万回分とサイアムバイオサイエンスが生産する2600万回分だけで、タイの総人口の21%分に過ぎないと指摘。実績の乏しいサイアムバイオサイエンスに依存し過ぎだとも批判した。

 タナートン氏は20日にも動画を公開し、アストラゼネカとサイアムバイオサイエンスの契約内容を明らかにするよう政府に要求した。

 タナートン氏の批判に対して、プラユット首相は19日、「すべてねつ造、すべて嘘だ」と猛反発し、「こうしたニュースを報じたメディア、ソーシャルメディアに対し法的措置を取る」と警告していた。

 タイ政府による告発に対し、タナートン氏は21日、「タイ王室が所有する企業を通じてタイ政府がコロナワクチンを調達する計画についてタイ国民は知る権利がある」と反論。「プラユット首相は政府の無能さを隠すために王室を利用している」「ワクチン問題に王室を巻き込んだのは私ではなく首相だ」などと批判した。

 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。今月19日には、王室を中傷する内容の動画を複数回にわたりインターネットに投稿したなどとして不敬罪に問われた元タイ財務省幹部職員のタイ人女性が一審で禁錮43年6カ月の実刑判決を受けた。
《newsclip》

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