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タイ国王の肖像写真燃やす ミュージシャンの男性逮捕

2021年3月3日(水) 23時25分(タイ時間)
肖像写真が燃やされた現場の画像
肖像写真が燃やされた現場
写真提供、タイ法務省
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肖像写真が燃やされた現場
写真提供、タイ法務省
肖像写真が燃やされた現場の画像
肖像写真が燃やされた現場
写真提供、タイ法務省
【タイ】タイのテレビ報道によると、2月28日、バンコク都内のクロンプレム刑務所の塀に掛けられたワチラロンコン国王の肖像写真が燃やされた事件で、タイ警察は今月3日、ミュージシャンで反政府活動家のタイ人男性(32)を不敬罪などの疑いで逮捕したと発表した。

 男性は取り調べに対し、不敬罪容疑で逮捕された仲間の活動家の保釈が認められないことに腹をたて、刑務所の肖像画に放火したなどと供述した。

 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。タイでは殺人、麻薬関連などで逮捕されても保釈されることが度々あるが、不敬罪で逮捕された場合は近年、ほとんど保釈が認められない。

 2006年に、王室を旗印とする保守派の軍事クーデターで民選政権であるタクシン政権(2001~2006年)が崩壊して以来、不敬罪は頻繁に適用されるようになり、タクシン派、民主派の市民の投獄が相次いだ。

 2014年の軍事クーデターで発足した保守派のプラユット軍事政権(2014~2019年)は不敬罪による取り締まりをさらに強化し、民選政権下で問題とされなかったケースも遡って摘発。軍法会議による短期間の裁判で数カ月から数十年に及ぶ禁錮刑を次々に下し、国連や欧米諸国から強い批判を浴びた。

 2019年の総選挙で民主的な装いをまとった第2次プラユット政権は国内外からの批判をかわすため、不敬罪の使用を避け、ほぼ同様の用途で用いられるコンピュータ関連犯罪法による訴追に重点を移した。しかし、2020年から、王室改革やプラユット政権の退陣を要求するデモが頻発したことを受け、デモ指導者らを不敬罪で逮捕するケースが増えている。

 今年1月には、王室を侮辱する内容の動画を複数回にわたりインターネットに投稿したなどとして、元タイ財務省幹部職員のタイ人女性が不敬罪、コンピュータ関連犯罪法に問われた裁判の一審で、被告に禁錮43年6カ月の実刑判決が下った。
《newsclip》


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