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タイ民主党の退潮鮮明 下院補選与党対決で敗北

2021年3月9日(火) 01時31分(タイ時間)
【タイ】タイのテレビ報道によると、与党第3党、民主党の下院議員が選挙違反で失職したことにともなう下院補選が7日、タイ南部ナコンシータマラート県で行われ、与党第1党、パランプラチャーラット党の候補が民主党候補に競り勝った。

 非公式な得票数はパランプラチャーラット党候補4万8701票、民主党候補4万4632票、野党セーリールワムタイ党の候補は2302票で4位だった。

 タイ南部は民主党の伝統的な地盤。民主党のジュリン党首(副首相兼商務相)はナコンシータマラート補選で候補者を立てないようパランプラチャーラット党に求めたが、パランプラチャーラットが応じず、与党同士の争いとなった。

 民主党は1946年設立のタイで最も古い政党。南部とバンコクが地盤で、1990年代には当時党首だったチュワン・リークパイ下院議長が2度首相を務め、政界をリードした。2001年以降は東北部、北部の住民が支持層であるタクシン元首相派の政党と2大政党状態になったが、2011年まで4回の下院総選挙すべてでタクシン派に敗れた。

 2014年の軍事クーデターを経て、2019年3月に8年ぶりに行われた下院(定数500)選では、タクシン派を嫌う南部住民らがプラユット軍事政権(2014~2019年)の流れをくむ新党パランプラチャーラット党に、民政復帰を求めるバンコクの中間層などが民主派の新党である新未来党に流れ、民主党の獲得議席は2011年の前回下院選の159から53に激減した。民主党は選挙後、パランプラチャーラットを中核とする連立政権に参加したが、今回の補選で明らかになったように、パランプラチャーラット党に足元を見られて保守派の支持基盤を蚕食され、パランプラチャーラットと組んだことで民主派の支持は失い、党勢は衰える一方のようだ。
《newsclip》


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