RSS

日立、タイの電力需給バランス最適化実証プロジェクトのシステムベンダーに

2021年5月30日(日) 16時38分(タイ時間)
【タイ】日立製作所は28日、タイの現地法人、日立アジア(タイランド)が、タイで電力需給バランスの最適化に向けた制度設計・実用化を検討するデマンドレスポンス(DR)実証プロジェクトのタイ発電公社(EGAT)向けDR管理システムDRMSのシステムベンダーに決定したと発表した。

 このプロジェクトはタイの国立チュラロンコン大学がDR(電気事業者などの電力供給側が、供給量に合わせて需要家側の消費電力を抑制できるように、電力料金やインセンティブ条件を掲げて、電力消費の抑制や制御を行うこと)の制度設計をはじめ中心的に進める。送配電設備を効率よく運用することにより再生可能エネルギーの系統容量の拡大を実現するスマートグリッド(ITや制御技術を用い、電力需要と電力供給をリアルタイムに一致させる先進的な電力網)システムの構築に向けた取り組みの一環。

現在、タイの主要電源は火力発電所であることから、タイのエネルギー省は2019年に出された2018~2037年を対象とする電源開発計画で、温室効果ガス排出削減などの環境負荷の低減を考えた電源構成の実現を掲げた。天然ガスへの依存度はほぼ維持し、石炭火力への依存度を1割程度に引き下げ、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーを積極的に導入する方針などが示されている。

今後、再生可能エネルギーの拡充に伴い、天候などによって急変する電力需要に対応するための系統運用の難しさが顕在化し、需給バランスを保つための系統安定化対策の重要性がこれまで以上に高まることが予想される。

 日立はDR技術の萌芽期から、国内外で複数の実証プロジェクトに取り組み、技術と知見・ノウハウを蓄積してきた。今回のプロジェクトでは再生可能エネルギーをはじめとした複数の分散電源をあたかも1つのVPP(仮想発電所)のように統合的に管理できるシステムを提供する。

 2021年5月から日立アジア(タイランド)がシステムの構築および動作試験などを進め、2021年12月から2022年12月までチュラロンコン大学の支援のもと、EGATによるシステム実証を行う予定。
《newsclip》

特集