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タイ軍がモデルナワクチン要求 国民、医療関係者には中国製 世論の批判殺到

2021年7月26日(月) 00時59分(タイ時間)
【タイ】米モデルナのmRNA(メッセンジャーRNA)技術による新型コロナウイルスワクチンを調達する予定のタイ赤十字社に対し、タイ軍の部局が23日付の書面でモデルナ製ワクチンの供給を求めたことが明らかになり、世論の猛反発を浴びている。

 タイのプラユット政権は英アストラゼネカのワクチンをタイ王室傘下の製薬会社のタイ工場で6月から国内生産している。しかし、供給量が不足し、中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを輸入し、急場をしのいでいる。ただ、シノバックのワクチンは2度の接種後に新型コロナに感染、死亡するケースも報告され、医療関係者らがmRNAワクチンの調達を求めていた。

 こうした状況の中、今回の書面がインターネットの交流サイト(SNS)に流出した。軍の報道官は書面が「偽物ではないが、正式な書式ではない」と弁明。24日にはタイ政府のアンチフェイクニュースセンターが書面を本物と認めた。

 同じ24日にはバンコクの新型コロナ病棟で働いていた看護師の女性が感染、死亡したことが明らかになった。この2つのニュースを受け、ネット上には「最後まで戦う真の軍人は医師、看護師だ」「軍は何もしないくせに命だけは惜しいのか」「軍人にシノバックを3度接種しろ」など批判が殺到した。

 タイの総人口はタイ人、外国人合わせ約7000万人。タイ政府は年内に1億回分のワクチンを調達し、人口の約7割にワクチンを接種する目標を掲げている。24日までの累計の接種回数は1586万9844回で、2度の接種を終えた人は364万2999人にとどまる。
《newsclip》