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タイ政府、「国民を恐れさせる」報道禁止 メディア猛反発

2021年7月30日(金) 23時07分(タイ時間)
プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)の画像
プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)
写真提供、タイ首相府
プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)の画像
プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)
写真提供、タイ首相府
【タイ】タイのプラユット首相は非常事態宣言に基づく30日付の命令で、「国民を恐れさせたり、意図的に事実をゆがめて非常事態に関する誤解を招き政府の信用に影響を与える恐れがある」ニュース報道を禁じた。こうしたニュースを報じたウェブサイトは閉鎖するとしている。

 この命令に対し、タイ・ナショナル・プレス評議会、タイ・ニュース放送評議会、タイ・ジャーナリスト協会などメディア6団体は共同声明を出し、報道の自由や知る権利を侵害するものだと強く反発。政府の手法は政権崩壊を招くだけだとして、徹底抗戦する構えを示した。

 タイ政府は新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、今月12日からバンコク首都圏などで都市封鎖(ロックダウン)に踏み切った。しかし、その後も感染者、死者が増え続けて医療が逼迫、感染者が自宅や路上で死亡する事例が相次ぎ、国民の不満が高まっている。

 特に批判を浴びているのがワクチン接種の遅れだ。内部情報の流出などで、ワクチン調達をめぐる政府の不透明な取引、交渉の遅れ、甘い見通しなどが明るみに出た。さらに、医療関係者や一般国民には主に中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを接種する一方、タイ軍の一部が有効性が高いとされる米モデルナのmRNA(メッセンジャーRNA)技術によるワクチンを要求したことが明らかになり、軍を母体とするプラユット政権への風当たりが強まっている。

 インターネット上には首相、政府に対する批判が殺到。軍事クーデターによるプラユット政権誕生のきっかけとなった2014年の王党派市民デモの指導者、参加者の一部からも、首相退陣を求める声が上がり始めた。
《newsclip》

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