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脅迫・殺人容疑で指名手配のタイ警察署長、大豪邸にスーパーカーずらり

2021年8月26日(木) 00時41分(タイ時間)
【タイ】タイ中部のナコンサワン市で今月6日、市警の施設でこう留中の麻薬容疑者のタイ人男性(24)が殺害された事件で、タイ警察は25日、市警署長のティティサン警察大佐(39)と警官6人を殺人などの容疑で指名手配し、このうち4人を同日中に逮捕した。

 警察は指名手配に先立ち、ティティサン大佐をナコンサワン市警署長から解任した。25日にバンコク郊外のティティサン大佐の自宅を捜索したが、大佐の姿はなく、すでに国外に脱出したといううわさが流れている。

 大佐の自宅は敷地面積8000平方メートルのプール付き大豪邸で、ランボルギーニ「アヴェンタドール」の限定車、フェラーリ「488GTB」、ポルシェ「911カレラ4S」、ベントレー「コンティネンタルGT」といった高級車を中心に自動車29台があった。大佐はこうしたスーパーカーのコレクションから、「ジョー・フェラーリ」というニックネームがついていた。大佐が多額の資産をどうやって築いたかは不明。

 タイの公共放送タイPBSなどによると、死亡した男性は5日、交際相手の女性とともに麻薬所持容疑で逮捕された。ティティサン大佐らは、2人を釈放する見返りとして、男性に200万バーツを要求し、複数の警官が男性の頭にビニール袋を被せて床に押さえつけて脅迫した。男性はその場で窒息死した。男性の遺体を検死した医師は大佐の指示を受け、死因を覚醒剤の過剰摂取と報告した。

 現場にいたナコンサワン市警勤務の警官が人権派弁護士団体に相談し、事件が発覚した。警察はティティサン大佐を22日付で事実上の停職処分にしたが、大佐の取り調べや逮捕は見送った。これを受け、弁護士側が24日、オフィスのような場所で頭にビニール袋を被せられ手錠をはめられた男性が複数の男に押さえつけられ動かなくなる様子を撮影した動画をフェイスブックに投稿した。決定的な証拠が上がったことで、プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)がスワット警察長官にティティサン大佐らの捜査を指示し、事態が急展開した。

 投稿された動画に対し、タイのインターネットユーザーからは「タイの警官は地獄の犬」、「タイにも良い警官がいるだろう。多分1~5%くらい」、「事件が明るみに出て2日経ったが誰も逮捕されていない。結局誰も捕まらないだろう」など警察を批判するコメントが殺到していた。

 タイでは警官による殺人、誘拐、麻薬密売、発砲、収賄などが度々報じられ、警察に対する国民の信頼は低い。幹部警官の多くは数千万バーツから数十億バーツの資産を持つが、こうした資産の出所が調査されたことはほとんどない。 
《newsclip》

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