≫ newsclip.be 最新ニュース RSSフィードはこちら

newsclip.beトップ > ニュークリブログ > タビクリ > カテゴリ差込用 >写真ニュース > 日本が舞台、タイミュージカルの実力は?

[an error occurred while processing this directive]

日本が舞台、タイミュージカルの実力は?

[画像]

 バンコクに新しくオープンしたRachadalai Theaterで上演中のミュージカル「絵の裏(カンランパープ)」が好評だ。8月21日から9月13日までの予定に、9月後半に14公演、そして10月後半に8公演が追加された。

 いくら好評とはいっても過度な期待は抱かず、「タイ人が描く日本に違和感を覚えるか見てみよう」という意地の悪い動機を抱えて会場に向かったが、後ろ向きの期待は見事に裏切られた。休憩を挟んで約3時間、全く飽きさせず、最後まで純粋に舞台を楽しめた。タイに長い私は、タイの演劇界がここまでレベルアップし、チケットを買ってそれを観に来る観客がいるということに、一種の感慨のようなものすら感じた。

 戦前の日本を舞台に展開するストーリーは、留学生のノッポンと、政略結婚で結ばれた年上の政府高官の夫と共に訪日中のギラティ王女の間に生まれた淡い思いを巡って展開する。原作は著名作家シーブラパーの名作で、邦訳(「絵の裏」)も出ている。タイでは今まで何度か映画化されるなど、知名度の高い作品だ。今回のミュージカルは、宣伝ポスターなどからメロドラマ調の演出かと思い込んでいたが、タイの民主主義揺籃期である1930―40年代が舞台背景ということもあり、今の政情をチクリと風刺するような台詞も飛び出し、客席がどっと沸いていた。また「愛のない結婚とは」「人の幸せとは、周りの人から賞賛されること」「人生に遅すぎるという言葉はない」などなど、メッセージ性のある台本が、舞台に奥行きを与えている。タイ語も平易でわかりやすいが、日本語か英語の字幕が付く公演での鑑賞をおすすめしたい(字幕は舞台脇、左右に表示される)。

 役者の質も高かった。ギラティ王女を演じているのは、パットことスターシニー・プティナン。BTS内でもよく見る「ツバメの巣」のCMにも出演している彼女は、音楽事務所グラミーの創始者にしてタイポップス界の立役者である故レワット・プティナン氏の娘で、留学後ブロードウェーで活躍していたこともある実力派だ。そして、若いノッポンは、今をときめく若手アイドルのBieことスクリット・ウィセットゲーオ。今回は、ほぼ3時間出っ放し、歌い続けのキツイ舞台だが、Bieの歌唱力と存在感は飛びぬけていた。彼は、将来バード=トンチャイのような国民的スターになるかもしれない。

 数多い場面展開をすっきりこなし、映像なども駆使してセンスのよい舞台に仕上げた舞台芸術と演出のレベルの高さも、特筆に価する。2人の思い出の地となる紅葉の御岳渓谷の場面は、実際に舞台上に滝を作る趣向が凝らされているが、ただ水を流すだけでなく、2人が水しぶきを立てながら踊るシーンなどを織り込み、爽やかさが巧みに演出されていた。

 タイに帰国したノッポンが許婚と結婚するのを止めることのできないギラティ王女の絶唱の場面のあたりで不覚にも涙してしまったが、隣の熟年男性(タイ人)もしきりと鼻をすすっていた。そして舞台が終わったあとのカーテンコールでは、終了と同時に席を立つことの多いタイ人観客が珍しく座席に留まり、何度も拍手を送っていたのも印象的だった。 (山野ぐり)

チケットはタイチケットメジャーにて発売中。http://www.thaiticketmajor.com/
9月24日?28日、10月17?19日、24?26日19:30?(土日は14:30?もあり)
3000、2500、2000、1500、100、500バーツ
公式サイト(英語あり)http://www.scenario.co.th/rachadalai/khanglangparb/


コメント

コメントはまだありません・・・

コメントください。




ログイン情報を記憶しますか?

(スタイル用のHTMLタグが使えます)


この記事のトラックバックURL:http://216.40.231.98/~newsclip/mt3/mt-tb.cgi/2884

トラックバック

トラックバックはありません・・・

[an error occurred while processing this directive]

[an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]


このページのトップへ