≫ newsclip.be 最新ニュース RSSフィードはこちら

newsclip.beトップ >  ビジネス >  企業インタビュー > リード・レックス タイランド

リード・レックス タイランド

REED REX (THAILAND) CO., LTD.
西本栄次 氏 (Sales Manager)

アジアに顧客400社
−御社概要をお聞かせください
 リード・レックス(本社:東京都新宿区)は1974年、汎用機(大型コンピュータ)のエンジニア数人がソフトウエアハウスとして設立しました。当初は汎用機のシステム受託開発からスタート、その後パッケージソフトへと転進しました。当時の主力製品は、データベースソフトのData・BOX(40万本販売)や日本初のパソコン版ワープロソフト「弘法」など。日本語ワープロ市場では、弊社のOEM生産(相手先ブランドによる生産)によるNEC文豪のソフトやIBM・Unix機の日本語エディタなどが、Justsystemの「一太郎」を上回るシェアを占めていた時代があります。現在の主流は、データベースはOracle、ワープロはMicrosoft Wordなどといった、世界大手の製品です。そのため弊社は再度、生産管理を中心とした業務用アプリケーション事業に転進しました。タイ現地法人は98年設立、海外拠点はさらにマレーシアと中国があります。

−御社製品について
主力商品はRPiCS(アールピックス)という、日本の製造業に合わせた日本製ERP(Enterprise Resource Planning)です。9年前に販売を開始。日本、タイ、マレーシア、インドネシア、中国の工場400カ所で使用されています。ソフト輸入大国の日本の中で、弊社のようにソフトを輸出する企業はまれです。その貢献が認められ、通産大臣表彰を受けました。タイ法人の顧客数は15社で、インドネシア、マレーシアのお客様も含まれています。特急注文、受注変更の多発する日系企業に対しては、オペレーションの定着まで責任を持つ必要があると考え、受注から本稼動まで半年〜1年をかけています。新規顧客は年間3社程度でしょうか。

導入時は運用体制の見極めが重要
−生産管理の実状は?
タイでも生産管理システム導入が進んでいますが、未だ多くの企業が未導入です。エクセルなどの一般的なソフトで、おのおのの部門を管理することは可能ですが、システムのように一括管理が出来ません。突然の受注の場合、営業、購買、倉庫、生産の各メンバーが資料を持ち寄って可否を検討、担当者が1人でも休んでいたら、検討は翌日となります。全工場のデータを1カ所で管理するシステムを導入すれば、営業担当者1人でデータを検索、即時に回答できます。すでにシステムを導入している企業でも、データ入力の不徹底により在庫が合わず、結局伝票発行機として使用している例が見受けられます。タイ人スタッフに任せっきり、データ入力の不徹底などが原因です。タイ人スタッフに任せることは、一見正しくみえます。しかし、日本のように終身雇用という概念がなく、タイ人が社長まで昇進できる可能性もほとんどない日系企業で、全社におよぶシステム構築を任せることは、ある意味、無責任な管理態度ともいえます。また、データ入力に積極的なスタッフは、システム導入により直接的な恩恵を受ける購買部門と一部の管理者だけです。それ以外の部門の担当者も、システムの重要性を十分に理解しないと、データ入力は不徹底のままとなってしまいます。

−管理不徹底による事故例は?
 生産が落ち込んでいるのに利益は増加したという企業がありました。高額原材料の単価が桁間違いで計上されていたにもかかわらず、会計監査で素通りしてしまったという例です。また、発注書の記入ミスにより、高額部品を3年分購入してしまったという事故もありました。全て消費出来たのが不幸中の幸いでしたが、金利、保管場所、管理経費、キャシュフローの圧縮などで、かなりの痛手と負ったようです。ほか、発注ミスで部品が不足、あわてて航空便で取り寄せるなど、どの企業でも多少のミスは日常見受けられます。

−日系企業の生産管理に対する考え方は?
欧米系企業との違いを考えると、日系は不良ゼロを目指したり求めたりしますが、欧米は一定の不良率を加味して計画を立てます。また、日系は生産が顧客中心に大きく変動するのに対し、欧米はマーケティング部門が強く計画型の生産を貫きます。どちらが将来の主流になるかは分かりませんが、製造立国として繁栄した日本製造業の文化は、一朝にして消えることはないでしょう。

背丈に合ったシステム導入を
−理想の生産管理とは?
管理を追及した結果として、原材料、製品在庫ともゼロになるのが究極でしょう。もちろん、不良も含めゼロになることはありえませんが、それを追い求めて日々改善に励む企業が、勝ち組といえます。製造効率を上げるキーワードの一つとして、「煽り」があります。一つの工程を煽って生産効率が向上すれば、必ずほかの工程でボトルネックが発生します。それを順次解決していくことで、製造効率は上がっていくはずです。

−システム導入にあたっての注意点は?
受注、購買、生産計画、出荷、実際原価、ISO(国際標準化機構)対応など、項目が増えるほど、データ入力項目も増えていきます。立ち上げ時は特に、膨大なマスター入力と通常業務が並行しますので、スタッフの業務は一時的であれ、倍増します。コンピュータは魔法の箱ではありませんから、めちゃくちゃな在庫管理がシステム導入によってピッタリ合うことはありません。自社の背丈に合ったシステム導入を検討する必要があります。管理が正確でない場合は、受発注や在庫に絞り、最小入力項目からスタートするのが無難でしょう。それらのオペレーションが定着した後、業務を追加していくことをお勧めします。

−タイのシステム開発市場について
今後とも大いに成長すると考えています。製造業でいえば、生産拠点から開発拠点へとシフトすることにより、CAD(コンピュータを利用した設計・製図)や開発と製造をつなぐソフトの需要が高まるでしょう。また、タイは世界貿易機構(WTO)の勧告を受け、2005年には通信事業を自由化する予定です。インターネットを含む環境が大幅に改善されれば、さらに多くのビジネスチャンスが生まれます。弊社の次期ソフトは、インターネット・エクスプローラ(IE)のみで動作、新しい環境に対応出来るものとなっています。

−御社の今後、売上目標など
 現在は日本人2名を含む10名体制ですが、さらに売り上げを増やすカギは、タイ人スタッフ教育です。入社後4年間の昇給モデルと要求スキルの表などを作成、タイ人エンジニアに定着してもらう努力をしています。生産管理システムの導入支援は、高いコンピュータ・スキルと製造現場での知識が必要となりますので、大幅な売上増は考えていません。即お客様へのサービスの低下につながると考えるからです。前年度比10%程度の緩やかな成長を確実に続けていきたいと考えています。
−ありがとうございました。

住所:1602 16th Flr., Lertpanya Building, 41 Soi Lertpanya Sri-Ayuthaya Rd., Khet Rajathewee, Bangkok 10400
電話:0-2642-7792〜3
ファクス:0-2642-7794
ウェブサイト:www.reedrex.co.jp


過去の記事



このページのトップへ