タイ在住外国人にも観光プロモーション
ビーチだけにとどまらない魅力の南部リゾート
ニューデスティネーションは東北地方
――副総裁が担当される国内観光促進についてお話をお聞かせください
TATは海外と国内で業務が分かれており、これまでは国内向け観光促進というと、タイ人をターゲットとしたプロモーションがほとんどでした。「外国人は海外からの旅行者」という意識があったのですが、日本の方々をはじめとして多くの外国人がタイで生活されている点を再認識し、今後はタイ在住外国人も対象とした魅力的なプロモーションを打ち出していく予定です。
プロモーションの一例として、「サヌック・タン・コ、ロット・タン・ムアン(全ての島が楽しく、全ての町が安い)」があります。往復航空券、ホテル2泊、送迎、スパなどがセットで最大80%割引の3200バーツから旅行が可能というパッケージで、10月末まで実施しています。特にプーケット、クラビー、トラン、パンガーという南部リゾートが対象です。
――南部リゾートの次期ハイシーズン(10、11〜2、3月)をどのようにみられていますか
津波の被害が大きく報道され、パンガーやプーケットなどは県や島全体がダメージを受けたという印象をもたれてしまっていますが、実際の被害は一部分でしかありません。次期ハイシーズンは、定期航空便の通常化はもちろん多くのチャーター便が運航される予定で、通年レベルの客足が期待されています。欧米からの旅行者が中心ですが、シンガポールや韓国など、アジア諸国からの旅行者も戻っています。
タイの観光収益のうち、プーケット、クラビー、パンガーなどの南部リゾート主要県がその3分の1を稼ぎ出しています。今後もタイの観光業界の要であり、TATとして注力し続ける地域です。災害警報センターの設置で、観光客の安全が確保されています。日本からはもちろん、タイ在住の日本人の方々の同地域へのご旅行を期待しております。
――南部リゾートはとかくビーチが注目されますが、それ以外の観光ポイントは何でしょうか
プーケットでは恒例のヨットレース、「Phuket King's Cup Regatta」やトライアスロンの「Laguna Phuket Triathlon」など、さまざまなイベントが催されます。パンガー県には例えば「タム・プン・チャーン」という洞窟や、クラビー県はマングローブが茂る天然水路の「クローン・ソーン・ナーム」などがあります。トランでは、「タム・レー・カオ・コープ」という、ボートで内部を巡る洞窟が有名です。
――南部リゾート以外で注力する地域はどこでしょうか
東北地方(イサーン)です。近年、道路が整備されて交通の便が良くなりました。近隣諸国と協力して、ナコンパノム、ウボンラーチャタニーなど、メコン川流域の県を積極的にアピールしていく予定です。来年はムクダハーンで建設中のタイ・ラオス第2友好橋が完成、新たな観光地としてご紹介できるようになります。
東北地方のカンボジア国境沿いでは、クメール帝国当時の通商ルートを辿(たど)る旅行が可能です。タイにも保存状態の良いさまざまなクメール遺跡が点在しています。
魅力的な旅行先は、南部や東北地方だけでなく、身近なバンコク周辺にもあります。例えばバンコク北隣のノンタブリ県には緑に囲まれたリゾートホテル、西のサムットソンクラーン県には週末に「夜の水上マーケット」が楽しめるリゾートホテルなどがあります。TATは観光地を紹介する「Unseen Thailand」のほか、さまざまなホテルを紹介するプロモーション、「Unseen Paradise」も展開しています。
――タイ在住日本人へのメッセージを一言お願いします
こちらで生活されている方々は、日程が限定された日本からの旅行者の方々と違い、タイ人のように行動範囲が広く、国内を旅行される機会がより多いと思います。南部リゾートに限らず、先ほどご紹介させていただいた東北地方などに、ぜひ足を運んでみてください。タイ人のように、それ以上にタイを知っていただけたら幸いです。
――現在実施中の国内向けプロモーション、「サヌック・タン・コ、ロット・タン・ムアン(全ての島が楽しく、全ての町が安い)」の反応は?
好評です。9月末時点で約1万人(5000パッケージ)の申し込みがありました。同プロモーションは特にプーケット、クラビー、トラン、パンガーという南部リゾートを対象とした、往復航空券、ホテル2泊、送迎などがセットで3200バーツから旅行が可能というパッケージで、低料金が魅力です。10月は雨期が明け、子供たちの学校が休みに入るので、さらに3万〜4万人の申し込みがあると期待しています。プロモーションは10月末まで有効なので、ぜひお申し込みください。
南部リゾートに関しては同プロモーション終了後、TATとして特別なプロモーションを予定していません。南部リゾートの観光業界はすでに通常どおりで、今後はプライベートセクターの力量発揮となります。プロモーションはなくても、TAT主催のイベントは、いくつか開催されます。
――国内観光促進を担当されていらっしゃいますが、タイ人と外国人でプロモーション内容の違いはありますか?
プロモーションの内容自体は、タイ人向けも外国人向けも区別はありません。「サヌック・タン・コ、ロット・タン・ムアン」も同様です。ただ、ニーズや好みの違いは理解しておりますので、紹介の方法を変えています。例えばタイ人向けであれば、料金的な魅力を押し出します。日本人の方々であれば、リゾートのほかにゴルフなどのスポーツをお楽しみください、という感じでしょうか。
お仕事の関係で時間が取れず、旅行といえば週末ぐらいで、とかくバンコクにとどまりがち、という方が多いでしょう。チェンマイやプーケットなど大きな都市や観光地以外では、言葉の問題も出てくるかと思います。そのような外国人の方々に、いかに旅行していただくかが、タイ人向けと戦略が異なります。
――日本人への観光促進で難しい面はありますか?
欧米人向けはほとんど英語で済ませられますが、日本の方々にはやはり日本語でご案内したい、という思いがあります。有効な日本語チャンネルの確保が、重要となってきます。
すでにいくつかの日本語媒体で「サヌック・タン・コ、ロット・タン・ムアン」などのプロモーションをご紹介しておりますが、本格的な観光促進、広報活動のためのチャンネル確保はこれからです。さまざまな形態の広告を試みて、その反応を分析し、より効果的な観光促進を実現させたいと思っております。
――今年末から来年にかけて、東北地方(イサーン)をアピールしていく方針とのことですが?
タイ国際航空、エアアジアをはじめとし、数社の航空会社が定期便を開設。各県の道路も整備され、東北地方の交通機関は格段によくなりました。10月末にも当地のプライベートセクターと会議を開き、受け入れ態勢の確認、観光客数目標などを具体化させる予定です。
東北地方を訪れる日本人の方々は、まだまだ少ないようです。より魅力的な旅が出来るよう、TATがお手伝いいたします。
――最後に日本人へのメッセージをお願いします
より多くの日本の方々に、タイを訪れていただき、そして住んでいただいており、感謝しております。タイ人は親日であり、世界的に見ればより近い民族だと感じております。パタヤやプーケットなどのリゾートだけが、タイの観光地ではありません。よりいっそうタイを知っていただくため、いろいろな場所を旅行してください。
タイの旅行者数および観光収益(2004年実績)
外国人旅行者:1200万人、3840億バーツ
国内旅行者:7318万人、3223億バーツ
出所:TATホームページ
* 「Phuket King's Cup Regatta」
今年は第19回、12月4〜11日開催予定
* 「Laguna Phuket Triathlon」
12月4日開催予定
* 「タム・プン・チャーン」
パンガー市内でプーケットからも気軽に訪れることができる。象に似た形の鍾乳石が、洞窟の名前となった
* 「クローン・ソーン・ナーム」
クラビー市内。2種類の水の運河という意味。マングローブが茂る水路の淡水と海水が交じり合い、さまざまな水中の生き物が見られる。カヌーで巡るのが人気
* 「タム・レー・カオ・コープ」
トラン県フアイヨート郡。引き潮で水位が低い時間帯にボートに乗って内部を回る。ボート上で体を寝かさないと通れない箇所がある
東北地方メコン川流域県のパッケージ例
1 ナコンパノム〜ターケーク(ラオス)〜ビン(ベトナム)という、ホーチミンルートを辿る旅。タイからベトナムまで、その日のうちに移動が可能
2 シーサケート県からカンボジア領のプレアビヒア(ワット・カオプラウィハーン)へ〜ウボンラーチャタニー〜パークセー(メコン川の瀑布など)。ウボンラーチャタニー県一帯は緑が深く、近隣のラオス、カンボジアと合わせて「エメラルド・トライアングル」と呼ばれている
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住所:1600 New Phethaburi Road, Makkasan, Ratchathevee, Bangkok 10400
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