Niko-Niko Consulting
2001年3月設立、日系企業を対象としたコンサルタント業務を行うほか、保険代理店として生保3社、損保2社の保険を取り扱う。
団体(企業)、個人にかかわらず、日本人がタイで保険に加入するケースが増えている。日本で加入する欧米諸国の治療費を対象とした高額な海外旅行傷害保険ではなく、タイの医療制度や生活事情に適した保険への加入だ。長期の滞在であれば、掛け捨ての損保より、加入者側のメリットが高い生保をお勧めする。
就労や旅行など滞在目的の如何を問わず、保険への加入は必要不可欠だ。気候や食べ物に十分に注意して病気知らずの生活を心がけていても、思わぬ事故に遭ったりするのは、言うまでも無い。弊社仲介による保険加入者のうち、日本人のお客様だけを見てみても、毎日誰かしらが病気・事故で通院し、月に数人は入院している。犬に咬まれた、食あたり、発熱は日常茶飯事で、中には結核、盲腸などの大病もある。
例えば自動車事故に遭った場合、自身が保険に加入していなければ、受け取れる保険金は相手の自動車損害賠償責任保険からのみとなる。タイの自賠責保険は相手に対し、ケガで最高8万5000バーツ、死亡で15万バーツというのが通常だ。
病気などによる通院・入院では、日本人が通いやすい私立病院を例にとると、診察料が2500バーツという場合があり、社会保険を使って通う日本の病院より高くなる。入院時の個室代(ベッド代)は1泊5500〜6000バーツ、高いところでは8000バーツと、高級ホテルより高い。1回の入院で数十万バーツ、日本円で100万円を超す出費となる。
労働許可証を取得した正規就労であれば、タイの社会保険への加入が義務付けられているが、利用できるのは指定病院の1カ所のみで、ほとんどは診察の順番待ちが長い国立病院に限定されている。「自分が選んだ病院さえ覚えていない」という日本人が多く、治療費が無料でありながら利用する人は皆無だ。
これまでは、「日本で海外旅行傷害保険に加入して来タイ」というケースが多かった。しかし、通院・入院を繰り返してその度に保険金支払いを請求する加入者が増えたため、加入時の審査が厳密化され、保険料が割高となってきた。特に駐在員の場合、就労目的で滞在して旅行者保険を利用するのは規約違反となる。駐在員向けの傷害保険が紹介されているが、やはり高額だ。
そもそも海外旅行傷害保険は、欧米の破格ともいえる治療費に対応した料金設定なので、保険料は高くて当然だ。タイの私立病院の治療費も割高だが、欧米諸国には及ばない。タイ滞在のために、日本で掛け捨ての海外旅行傷害保険に加入するのが、「もったいない」と思えてしまっても当然だ。そのような状況の中、タイで販売されている保険に加入する団体(企業)、個人が増えてきているのは、ごく自然のことといえよう。
日本と同様、タイの保険も生保と損保に大きく分けられる。長期の滞在ならば、団体、個人にかかわらず、生保への加入をお勧めする。生保は文字どおり生命に対する保険なので、70歳まで継続的で、病気・事故とも死亡時の保険金が保証される。経営者保障・家族保障重視の終身型、独身者向けの年金型、子供向けの学資型など、加入者のそれぞれのライフスタイルに見合ったタイプから選択ができる。
また、生保は個人所得税で、年間5万バーツまでの控除が可能だ。一方の損保は、1年ごとの更新で生保のように長期間拘束されないが、大きな病気になると次の年に更新できなくなる危険があり、死亡時の補償は事故に限られる。生保は年払い、損保は月払いというのが普通だ。
保険はさまざまなパッケージが組まれていて、選びやすい。日本人は私立病院利用を想定して、医療費が全体で2万〜4万バーツ、ベッド代1泊 3000〜5000バーツ、1回の入院で30万〜60万バーツという内容が適しているのではないだろうか。「自分はタイ語が出来、タイ人が通う私立病院でも大丈夫」というのであれば、安めのパッケージを選ぶべきだ。
そして加入時の審査では、これまでにかかった病気や持病を隠さないこと。加入後にその告知がウソだとばれた場合、当然解約となり、全保険会社のブラックリストに掲載される危険がある。
滞在期間を考慮した生保か損保かの選択、自身の生活レベルに合ったパッケージの見極め、加入時の正直な告知というのが、より良い保険を選ぶコツだ。
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