――タイ進出の経緯
親会社である紳士肌着製造卸の理喜(本社:大阪府)のタイ進出は1987年までさかのぼります。婦人肌着のパルファンとタイ投資家と合弁で、バンコク西隣ナコンパトム県プッタモントンに「タイアンダーウエア(TUW)」を設立、縫製の業務を開始しました。翌88年には同社への生地供給のため、同県ナコンチャイシーに「TCCダイイング」を設立。現在、同2社は「T.U.W.テキスタイル」として事業を統合しています。
――会社設立について
T.U.W.テキスタイルの生産量がキャパに達していたことにより、親会社はグループ第2の海外拠点を設立するため、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーで事業化調査を行いました。一時はミャンマーに進出したものの、見切りを付けて撤退。T.U.W.テキスタイルとの連携でタイに第2工場を、と考えていたころ、タイに縫製拠点を探していた伊藤忠と思惑を一致させ、2005年6月に同社との合弁で弊社の設立となりました。
――ラチャブリを選んだきっかけは?
関連会社のT.U.W.テキスタイルから40キロしか離れておらず、バンコクからも100キロほどの距離であること、ナコンパトム県が投資委員会(BOI)投資ゾーン1なのに対し、ラチャブリ県はゾーン2であることなどです。労働力が安くて豊富といったメリットもありますが、タイ全土で労働力が不足しているようで、十分な労働力を確保するまでには、もう一踏ん張りといったところです。
――業務内容は?
日本向けの紳士肌着の製造で、OEM(相手先ブランド製造)がほとんどです。主なお客様はシャルレさま、レナウンさまなどのほか、スパッツでオカモトさまなどもあります。将来的には欧米諸国への輸出を積極的に拡大する予定です。
トヨタソーイングシステムを実施
――御社の特徴について
T.U.W.テキスタイルから高品質な生地の優先的提供を受けています。衣類、特に肌着は品質が重要です。どの国においても、縫製技術の向上は可能ですが、綿やポリエステルなど生地に関しては、良質な原料を使用しないと質は上がりません。ほか弊社の特徴として、商社として最も繊維に力を入れている伊藤忠との出資関係と同社ネットワークの活用、トヨタソーイングシステム(TSS)の実践などです。
――TSSとは?
トヨタ生産方式の「徹底した顧客志向」「徹底した利益志向」「徹底した環境保全志向」をコンセプトとした生産体制です。縫製は座って仕事をするのが一般的ですが、弊社では全て立ち作業です。ライン生産でありながら、1人のワーカーが1枚の生地を、最初から最後まで縫うのを原則としています。ほか、多品種、短納期など、現代の顧客ニーズに沿った生産体制を整えています。
――タイの繊維事情について
タイでは綿、ポリエステルなどを全て輸入に頼っているので、価格面で苦戦を強いられています。原油が高騰、省エネ対策も整備されていないといった状況ですので、原価を落とすことが出来ず、人件費で調節するしかありません。綿を国内で生産して労働力も格安という中国の方が、圧倒的に有利でしょう。タイにとって日本と米国が主要な輸出市場ですが、品質に厳格な日本を相手に苦労しています。米国とのFTA(二国間貿易協定)が実現すれば、多くが米国にシフトするでしょう。
――御社の今後について
工場が稼動してわずか1年です。来年半ばをメドとして、生産能力である年産700万枚達成が当面の目標です。現在、稼動ラインは全50のうち35強です。
――売り上げは?
2005年は工場稼動後の半年で4000万バーツ、今年、来年の目標はそれぞれ2億バーツ、3億バーツです。
――ありがとうございました
住所:155/30 Moo 4 Ratchaburi Industrial Estate, Tambol Jet Smian, Amphur Potharam, Ratchaburi 70120
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紳士肌着製造工場
RIKI GARMENTS CO.,LTD.
福岡 修 氏 (Executive Director Administrative Division)