英語で経営を学ぶことができるマヒドン大学経営大学院(CMMU)。日本人もこれまでに30人あまりが、職場でのさらなる活躍のため、独立・起業のため、知識向上などのために学んできた。女性の入学も増え、ここ数年は日本人学生の半分を占めるほどに。卒業後は身に付けた知識をビジネスに活用、国際的に飛躍を遂げた人も多いという。
――医学で知られたマヒドン大学が、経営大学院を開校するに至った経緯は?
マヒドン大学はシリラート病院やラマティボディ病院など附属病院4カ所を抱える医学・薬学で知られた大学です。もともとはシリラート病院内に設置されたタイ初の医学学校から始まり、1943年に大学として開校しました。
とかく医学・薬学で有名な大学ですが、国際プログラムにも力を入れています。バンコク郊外ナコンパトム県のサラヤー・キャンパスには、2000人以上の学生が学ぶインターナショナル・カレッジがあります。
CMMUが開校されたのは1997年、タイを震源地とするアジア通貨危機が発生した年です。附属病院を抱えるマヒドン大学が、「病院経営」に当たって経営手腕やマーケティング能力のさらなる向上を、自らの課題とした時期でもありました。
このような環境の中、大学の教育目的の一つである「国際化」を踏まえ、タイ人のみならず外国人をも招いた、CMMUの開校となりました。
――修士取得のための大学院と聞いていますが?
「Master of Management(経営学修士)」の取得を提供しています。日本では一般的に「MBA」と呼ばれていますが、CMMUでは経営の基礎知識はもとより、マーケティング、戦略策定、企業組織学など、よりマネジメントに特化して学ぶことになります。
具体的には、総合経営、起業経営、マーケティング、人事開発、技術革新などの学科があり、いずれも「今の職場に必要な知識」「起業に当たって知っていたいノウハウ」です。コース期間は18カ月で1年半から2年が目安。仕事を持つビジネスマンでも通いやすいよう、平日の昼夜や週末を利用して効率的に学びます。
タイをはじめ米国、英国、ドイツ、中国など多国籍の教授陣が、実例を踏まえて最新の経営ノウハウを教えます。ケーススタディーやグループディスカッションを多く取り入れ、教授が黒板に書いた文章を書き写すだけの授業ではありません。立ったままだったり、歩きながらだったりと、およそ大学院に似つかわない雰囲気の中で、授業を進める教授もいます。自信を持っていえるのは、「今日得た知識が明日の仕事に生かせる」内容だということです。
――英語で授業を受けることに、日本人は躊躇(ちゅうちょ)してしまうのではないでしょうか?
そのような国民性について聞いたことがあり、実際にそういう方もいらっしゃるとは思います。経営について学ぶわけですから、ある程度の英語力は必要です。
入試には、TOEFL形式の当校独自の英語試験を設けています。合格目安はTOEFL500点レベルです。入学時に多少点数が低くても、3カ月間のプレコースで英語習得が義務付けられているので、そのときに必要な英語を身に付けることができます。実際には、入試も「難しいと思っていたら意外と出来た」、プレコースを終えてみたら「不安がなくなっていた」という感じのようです。
実感していただきたいのは、英語は単なるコミュニケーションの手段にとどまらない点です。英語を使うということは、「国際ビジネスを理解して自ら実践する」ということです。英語を話して英語で仕事をすること自体が、国際社会で活躍することなのです。
――これまで何人の日本人が、何を目的として入学し、その後どのような活躍をしているのでしょうか?
初めて日本人が入学した2001年以降、在学生・卒業生を含めて、30人あまりが学んできました。駐在員、タイ長期在住者が半数ずつ、35歳から40歳ぐらいまでが多いですが、50代で入学された方もいらっしゃいます。経営やマーケティングの知識を得て、職場でさらに活躍したいと感じたり、おのずと管理の仕事が回ってきたり、独立・起業を考えたりする年齢でしょう。
また、驚くと同時にうれしくもあったことは、日本人の女性が増えてきたことです。これまでは男性がほとんどでしたが、2005年以降は日本人学生の半数が女性です。男性より若めで、30代前後がほとんど。やはり、起業のため、知識向上のためと、入学の理由はさまざまです。
卒業後はそれぞれの場所でそれぞれのスタイルで活躍していると聞いています。職場でより高い役職を得た人もいますし、専門性を生かし、金融、投資会社などに転職した人もいます。日系から外資系に転職、後に外国で起業した人もいます。
――日系企業タイ人マネジャー向けのプログラムを開催しているとのことですが?
タイ進出日系企業で幹部候補として期待されるタイ人マネジャーを対象としたタイ語による公開型研修プログラムです。学位を提供するものではありませんが、全日程を出席して所定の課題をこなした受講者には、CMMUより修了証書が渡されます。海外における日系研修会社として、草分け的なサイコム・ブレインズの協力の下、昨年8月から開講してこれまで多くの企業様から好評いただいています。当校の経験豊富な講師陣が教えますので、ケーススタディーなどを通して実践的に学べる研修内容となっています。
――ありがとうございました
College of Management, Mahidol University (CMMU)
69 Vipavadee Rangsit Road, Phayathai Bangkok 10400
http://www.cmmu.mahidol.ac.th/main
PR