日本人学校が開校して1年、シラチャーの「日本人町」化がさらに進んでいる。居酒屋やカラオケ店のような、これまでの「お父さん」を対象にした店舗に加え、最近は日本人向けのパン屋、マンガ喫茶、学習塾など、「駐在員家族」を対象とした店舗の新規開店がより目立つようになった。
泰日協会学校シラチャ校(シラチャ日本人学校)の松田幸造校長によると、2010年4月の新規入学・転向申し込みが最終的に50名程度に達する見込み。2009年度の卒業生は1名のみであるため、新年度の始業時は生徒数が150名を超えることになりそうだ。
日本人向けのサービスが充実し、日本人学校の生徒数が順調に伸びる一方、転入者の住宅の確保が難しくなってきているとの声が挙がっている。「最近はシラチャーのサービスアパートに関する問い合わせが増えてきていた」というバンコク旅行センターによると、Jタウン、カラベルハウス、カメオハウスといったコンドミニアムの日本人占有率は99%。以下、ケープラチャ(90%)、パシフィックパークホテル(90%)、レムトンサービスアパート(80%)と、既にシラチャー市内の主要物件は日本人の「独占状態」となっている。
今後、日本人の流入が加速し、住宅供給が追いつかない状態が続けば、賃貸料の上昇など新たな問題が出てくるのは必死だ。シラチャー在住の駐在員の話によると、企業によってはタウンハウスを借り上げて社員寮として利用する計画を立てているともいう。
タイ東部を代表する「日本人町」として急激な変貌を遂げたシラチャー。企業の成長を最優先とした日系の進出で、タイ人と共に築いていかなければならなかった生活環境への取り組みを後回しにしていたのであれば、住宅不足の責任も行政に押し付けるだけでは済まされない。在シラチャーの日本人は今後、さまざまな形で責任を取っていかなければならなくなるだろうが、しかしその一方で課題をひとつずつ乗り越えていくことにより、さらに魅力的な「日本人町」へと進化してゆくのかもしれない。
(キャプローグ)