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〈変わりゆく東部〉 意外と高いシラチャーの物価

 「首都圏や大都市から離れれば離れるほど物価が下がる」という一般的な常識はどうやら、日本人が多いタイ東部の町シラチャーでは通用しないようだ。「バンコクよりも生活費が高い」というのが、日本人在住者の多くの意見だ。

  シラチャーのランドマーク的存在ともいえる、「ロビンソン・デパート」。デパートといっても決して大きなわけでもなく、古びた感が拭えない。郊外に出れば、カルフールやロータスなど品揃え豊富な今風の大型ショッピングセンターがある。しかし郊外といってもほとんど隣の町。シラチャーに住んでいて日常的な買い物となると、ロビンソン・デパートに限定されてしまうのが現状だ。

 ロビンソン・デパート内のスーパーマーケットでバンコクの同系列店との価格を比較してみると、生鮮食品で2割程度、トイレットペーパーなどの日用品で1割程度、シラチャーの方が高いことが分かる。絶対的な価格が低いため、1回の買い物では気にならないだろうが、毎日の買い物となれば家計に負担がかかってくるだろう。

 シラチャーにはまた、バンコクのような高架鉄道(BTS)やメータータクシーなどの移動手段がない。日本人は地元タイ人のようにバスを乗りこなせないので、社用車や自家用車が使えないときは、レンタカーを利用することになる。

 シラチャーから車で30分南に下ったパタヤ市内で、日本人も多く利用する車手配業者のシット氏によると、シラチャー在住の日本人からの問い合わせが増えている。ゴルフ場、空港、工業団地などのビジネスユースに加え、シラチャー郊外やパタヤのショッピングセンターへの送迎といった駐在員家族からの依頼も多いそうだ。割高な移動手段ではあるものの、「古びたデパート1カ所だけで品物も揃わない、しかも高い」という状況では、遠出のショッピング・買い出しも致し方ないのだろう。

 物価の高さに加え、このような交通機関の未発達によって、シラチャー在住日本人の生活費はかさんでいく。「工業団地至近で通勤にも交通至便、地方在住でコスト削減」という会社側の思惑は、「シラチャー以外で買い物を」という在住者本人との思惑とは決して一致しないようだ。


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