【タイ、カンボジア】カンボジアで航空管制サービスを行っているタイ系企業カンボジア・エアトラフィック・サービシズ(CATS)に勤務するタイ人男性(31)がスパイ容疑でカンボジア当局に逮捕・起訴された裁判で、一審のプノンペン市裁判所は8日、男性に懲役7年、罰金1000万リエル(約21万円)を言い渡した。
男性はタイのタクシン元首相が11月中旬にカンボジアを訪問した際にタクシン氏のプライベートジェット機のフライト情報を盗んだとしたとして、11月12日に逮捕された。男性は裁判で、タクシン氏が搭乗した機の到着を在プノンペン・タイ大使館の一等書記官に伝えたことを認め、違法性はなかったと主張したが、裁判官は「タクシン氏はカンボジア政府の顧問で、同氏のフライト情報は秘匿されるべき」として、有罪判決を下した。
裁判を傍聴した男性の母親は、控訴せず、カンボジアに太いパイプを持つタイのタクシン派野党を通じ、恩赦を求める考えを明らかにしている。
タクシン氏は昨年、タイで汚職で懲役2年の実刑判決を受け国外逃亡中だが、タイの現政権と関係が悪いカンボジアのフン・セン首相から同国政府の経済顧問に任命され、カンボジアを訪れた。タイ政府は同氏の身柄引き渡しを要求したが、カンボジアは「タクシン氏は政治犯」としてこれを拒否。こうした事態を受け、両国は相互に大使を召還、相手国の一等書記官を国外退去させた。カンボジア当局はまた、11月19日から、CATSのタイ人駐在員全員を業務からを締め出した。
両国は昨年10月と今年4月に国境係争地域で交戦し、双方の兵士数人が死亡するなど、もともと関係が良くない。
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