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カンボジアとタイ、世界遺産めぐり神経戦

【カンボジア、タイ】カンボジアのフン・セン首相は6日、2008年にカンボジアの世界遺産として登録された山上遺跡プレアビヒアを迷彩服姿で訪問した。これに対しタイのアピシット首相は7日、「世界遺産(プレアビヒア)が我々の領土内にあるのは明白だ」と述べ、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に「説明」する方針を示した。

 2008年末に発足したアピシット政権はフン・セン首相を「やくざ者」と呼んだカシット元駐米大使を外相に起用したほか、プレアビヒアの世界遺産登録についてユネスコに異議を申し立て、カンボジアとの関係が険悪化した。カンボジアはタイで汚職で懲役2年の実刑判決を受け国外逃亡中のタクシン元タイ首相を昨年、政府顧問に任命。タクシン氏は11月にカンボジアを訪れ、両国が相互に大使を召還する事態に発展した。今回、プレアビヒア(タイ側呼称、カオプラウィハーン)をタイ領とする主張をタイ側が蒸し返したことで、両国関係はさらに悪化する見通しだ。

 プレアビヒアはカンボジアのクメール王国が11―12世紀に建立したとされるヒンドゥー寺院遺跡。タイとカンボジアが領有権を争い、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下した。しかし、がけの上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっている。世界遺産登録をきっかけに、2008年10月と2009年4月、周辺地域で両国軍が交戦し、双方の兵士数人が死亡。今年1月にも銃撃戦が起きた。

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