≫ newsclip.be 最新ニュース RSSフィードはこちら

newsclip.beトップ >  主要ニュース > タイ東部の64事業凍結 裁判所が9件に建設許可

タイ東部の64事業凍結 裁判所が9件に建設許可

2010/2/25 (00:39)| 主要ニュース  経済

【タイ】タイのテレビ報道によると、タイ東部ラヨン県マプタプット地区で計画されていた化学、鉄鋼などの64事業が環境保護に関する憲法の要件を満たしていないとして裁判所命令で凍結された問題で、タイ中央行政裁判所は24日、タイ政府が建設再開の許可を求めた10社12事業のうち、7社の9事業(投資額400億バーツ超)の再開を認めた。9事業は合憲と認められたわけではなく、建設中に行政、立法が憲法に対応した法、関連機関を整備し、完工・試運転後、行政裁に事業許可を求める形になる。

 建設が認められたのは▽三菱レイヨンとタイ王室系素材大手サイアム・セメント(SCC)の合弁会社タイMMAのMMA(メタクリル酸メチル)モノマー工場建設 ▽SCCの港湾子会社マプタプット・タンクターミナルの化学品倉庫・港湾増設▽SCCの子会社タイ・ポリエチレンのポリエチレン増産▽SCCと米化学大手ダウ・ケミカルの合弁会社サイアム・ポリエチレンのポリエチレン増産2事業▽SCCとダウ・ケミカルの合弁会社サイアム・シンセティック・ラテックスのポリエチレン工場改造▽タイ国営石油会社PTTの子会社PTTフェノールによるビスフェノールA(BPA)製造とフェノール工場の改造▽タイのリーサワットラクン財閥系鉄鋼メーカー、BRPスチールの棒鋼増産――で、7社中SCC関連が5社を占めた。

 一方、▽バンコク・シンセティクスの子会社BSTエストラマーズの合成ゴム増産▽ベルギーの化学大手ソルベイと米ダウの合弁会社MTP・HP・JV(タイランド)の過酸化水素製造▽ソルベイ傘下のビニタイによるクロルアルカリ製造――の3事業は建設再開が認められなかった。

 2007年に軍事政権が導入したタイの現行憲法は、地域社会の環境、天然資源、健康に大きな影響を与える恐れがある事業に関し、▽健康・環境アセスメントの実施▽公聴会の開催▽環境、健康に関する民間機関の代表と環境、天然資源、健康に関する調査研究機関の代表が構成する独立機関からの意見聴取――を政府に義務付けている。しかし、タイの政局はタクシン元首相派と反タクシン派の抗争で混乱が続き、2008年末に誕生した反タクシン派の現政権も新憲法に対応する法整備を怠っていた。

 こうした中、タイ中央行政裁判所は昨年3月、マプタプット地区で深刻な環境汚染が起きているとした原告住民の訴えを認め、全域を公害防止地域に指定するようタイ政府に命令。これを受け同地区の住民と環境保護団体がPTTなどの事業が憲法の要件を満たしていないとして行政裁に建設中止を求め、昨年9月29日、76事業に対し凍結命令が出た。タイ政府の控訴を受け、タイ最高行政裁は昨年12月、工業団地の拡張や物流関連など11件の再開を認めたものの、化学、鉄鋼など65件については凍結を継続するよう命じた。このうち大和工業が64%出資する鉄鋼メーカー、サイアム・ヤマト・スチール(SYS)の第2工場は、現行憲法が施行される前に事業許可を得ていたとして、年末に事業再開が認められた。

 凍結中の64事業にはPTT、SCCの大規模事業やJFEスチール、宇部興産などの日系事業が含まれる。タイ工業省によると、このうち▽タイ仏合弁のグロー・ヘマラート・エナジーの発電事業▽SCC傘下の塩化ビニルメーカー、タイ・プラスチック・アンド・ケミカル(TPC)の増産計画 ▽AISCOリソーシズの鉄鋼生産事業▽PTTアロマティクス・アンド・リファイニング(PTTAR)の生産効率改善事業――の4事業が昨年末までに計画中止を決めた。工業省は4事業の中止は以前に決まっていたもので、凍結命令とは直接関係がないと主張している。

PR


デイリークリップ

newsclip.beの更新記事が毎日メールで届きます! 

タイ求人・求職メルマガ

email :