【タイ】12日、タイ深南部ヤラー県で警察のピックアップトラックが道路脇に仕かけられた爆弾の直撃を受けた後、武装グループから発砲され、警官4人が重軽傷を負った。このうち同県バンナンサター郡警察署のソムピエン署長(警察大佐)が搬送先の病院で死亡した。
ソムピンエン署長は分離独立派によるテロが続く南部に20年以上勤務したベテラン。功績が認められ特別に士官に登用され、勤勉、献身的な警官として、同僚、地元住民の評価も高かったという。
ソムピンエン署長は今年9月に定年退官することから、残る任期を家族とともにより安全なトラン県で過ごしたいとして、転勤願いを出したが、3月5日の警察人事会議で却下されたばかりだった。タイの新聞、テレビはノンキャリア組で上層部にコネのないソムピエン署長が最前線の勤務を長期間にわたり強いられたという論調で報道。警察の報道官は13日、問題があったことを認め、状況を調査すると約束した。
ソムピンエン署長の葬儀は13日、生まれ故郷の南部ハジャイ市で行われ、アピシット首相、パティープ警察長官代行らが参列した。
タイ深南部(ヤラー、パタニー、ナラティワートの3県とソンクラー県の一部)はマレー語方言を話すイスラム教徒が多数派で、タイ語、仏教徒が中心のタイで異質の地域となっている。タイからの独立を求めるマレー系イスラム組織による武装闘争が2001年から激化し、過去6年で4000人近くが銃撃、爆破などで死亡した。今月11日にも、パタニー県で電話会社の社員3人がピックアップトラックで移動中に射殺され、車ごと死体を燃やされる事件が起きている。
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