【タイ】タイと国境・外交紛争中のカンボジアのフン・セン首相が4、5日、メコン川委員会首脳会議に出席するため開催地のタイを訪問した。ホスト役のタイのアピシット首相は自分が死ぬよう呪ったとされるフン・セン首相と笑顔で握手。フン・セン首相はアピシット政権の宿敵であるタイのタクシン元首相について、カンボジアを拠点に反タイ政府活動を行うことを認めない考えをタイ側に伝えたという。アピシット首相はフン・セン首相の態度軟化を歓迎し、両国の関係修復に期待を示した。
タイとカンボジアは2008年にカンボジアの世界遺産として登録された山上遺跡プレアビヒアの周辺地域の領有権を争い、2008年から今年にかけ数回、軍事衝突を起こした。さらに、2008年末に発足したアピシット政権はフン・セン首相を「やくざ者」と呼んだカシット元駐米大使を外相に起用したほか、プレアビヒアの世界遺産登録について、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に異議を申し立て、両国の関係は険悪化。カンボジアは昨年、タイで汚職で懲役2年の実刑判決を受け国外逃亡中のタクシン氏を政府顧問に任命、タクシン氏が11月にカンボジアを訪れ、タイ、カンボジアの双方が大使を召還する事態に発展した。