――バンコク都内のタイ語学校数は?
英語など外国語の語学学校の認可でタイ語を教える学校はかなりありますが、当校のように教育省からタイ語学校として認可を受けているのは10校程度でしょう。厳格な性格で知られるポーンポン氏が教育相に就任してから、これまでの永久認可が3年ごとの更新に変わるなど、認可は厳しくなっています。
――トンロー・タイ語学校について
1989年に開校しました。月当たりの生徒数は100人以上、教師は現在12人です。姉妹校で当校より早く開校したシリパタナ・タイ語学校が南サトン通りのY.W.C.A.内にあります。法律上、タイ語学校が分校を開校することは難しく、別名で姉妹校を開校するのが一般的です。
――授業体系は?
個人、3〜6人のグループの授業がメインで、大人数の授業は原則ありません。中には、夫婦2人という教室もあります。日本人生徒は全体の75%、ほか欧米人、アジア人など、多国籍です。年齢制限はありません。これまでに7歳〜60歳の方が、授業を受けられました。教育省認定の学習カリキュラムに沿い、初心者からポーホック(教育省認定タイ語小学校6年生検定試験)受験者までの授業を行います。ちなみに、文部省認定の教材は部外者に対して販売禁止となっています。個人差がありますが、全くタイ語が分からない状態から始めて、ポーホック合格まで、1日3時間週5日勉強して、約1年が目安です。
発音が苦手な日本人
――タイ語を勉強する上で日本人が苦手としているものは?
発音によって全く違う意味になる5つの声調です。これは繰り返し発音することによってマスターできますが、クラップ(はい)の「プ」やコートート(すいません)の最後の「ト」など、発音しない末子音は難しいようです。発音はしませんが、口は動かさなくてはなりません。多くの方が、口の動きがなくなってしまいます。さらに、ほとんど発音されない二重子音も、スムーズに発音できないようです。前述のクラップがカップ、プラー(魚)がパーになるなど、タイ人の発音がそのように聞こえますが、第二子音を完全に省略するのは間違いです。また、日本語の文法に惑わされて語順が逆になることがあります。いずれの場合も、教師が地道に教える以外に解決法はありません。
――日本語による授業は?
教師の半分は、日本語による説明が可能ですが、必要以上に日本語は使いません。生徒同士もタイ語以外は使用できないようにしています。ただ、日本人同士でタイ語を話すことに、抵抗があるようです。中には、授業では日本語を使いたくないと自ら申し出る生徒もいて、うれしく思います。日本人の方々が授業を受ける上での問題点としては、あまり話しをしないことです。分からないことがあっても、恥ずかしがり屋なのか、質問がでてきません。
――独学に対してのアドバイスを
要はやる気の問題ですから、必ずしも学校に通う必要はありません。お薦めの教材は、教育省が発行する外国人向けの教科書です。一見、小学生低学年用の教科書にみえますが、外国人に分かりやすく書いてあります。ポーホック受験レベルまで、初級・中級・上級と3段階に分かれています。これらの教材は、タイ語学校に通わない一般の方でも入手できます。実践では、なるべく標準のタイ語を話すタイ人を選んでください。タイ語は、話す人の生まれ育った環境によって、異なります。当校でも、標準タイ語を教え、なおかつ日常会話での使い方の違いを説明しています。
――ポーホック以上の授業はありますか?
希望に応じてアレンジしています。上級はサンスクリット語やパーリ語の言葉が増え、タイ人にとっても難しくなってきます。
タイ語をとおして歴史や文化を
――外国人がポーホックを取得するメリットは?
ポーホックは、タイ語力のほか、タイの事情を理解しているか否かを計る目安でもあります。例えば日本人がタイの大学で日本語を教える場合、ポーホック取得が不可欠となります。また、タイ語を必要とする職場でも、ポーホック取得は有利です。小学6年生の語学レベルが基準となっていることに、低すぎるという意見があります。以前はポースィー(小学校4年生)で、それが現在のポーホックにレベルアップされました。将来的には中学、高校レベルに上がる可能性はあります。
――今後について
タイ語の授業をとおして、タイの歴史、文化、習慣を教えていく予定です。土日を利用した課外授業などです。もちろん現在でも、タイもタイ語も初めてという生徒には、ワイ(あいさつ)の仕方から教えるなど、タイ語習得に必要な習慣のレッスンはあります。教師によっては、生徒と一緒に遊びに行っています。問題は、車などで遠出した場合、交通事故になどに遭う危険が多いことです。将来的には、バンコク以外の外国人が多く住む街、東部パタヤや北部チェンマイなどに開校できればと思っています。
サンスクリット語:インドで古典語として使われる言葉。宗教的・学問的作品に使われる。大乗仏教の聖典はサンスクリット語で書かれる。
パーリ語:サンスクリット語の系譜をひく言葉で、上座部仏教の古典語。
授業日・時間:
毎日午前7時〜午後9時、曜日・時間を自由に選択
授業形態:
個人〜グループほか、自宅、職場への出張も可能
ビザ取得代行:
タイ入国時に3カ月のノン・イミグラントEビザを取得、入国後に9カ月延長で最高1年
住所:806 Sukhumvit Road, Soi 38 Bangkok 10110
電話:0-2712-0886, 0-2390-0244
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