不敬罪で服役中の民主派弁護士、刑期4年追加 タイ王室批判に締め付け

【タイ】タイの公共放送タイPBSなどによると、昨年9月に不敬罪で禁錮4年の実刑判決を受け服役中の民主派弁護士のタイ人男性アーノンさん(39)が別件で不敬罪に問われた裁判で、一審のタイ刑事裁判所は17日、アーノンさんに追加で禁錮4年の実刑判決を言い渡した。

 2021年のアーノンさんのフェイスブックへの投稿が王室に関する誤解を招いたとしている。

 アーノンさんは2020年にバンコクで開かれた民主派の集会で、王室改革や不敬罪の廃止を求める演説を行った。公の場で王室改革や不敬罪の廃止に言及したのはアーノンさんが初めてで、この演説により、民主派が王室改革や不敬罪廃止について公然と主張する流れが生まれた。タイ憲法裁判所は2021年、アーノンさんらが「国王を元首とする民主政体の転覆を図った」と認定。この判決により、王室改革を求める活動はすべて、国家転覆を図る重罪となる可能性が強まった。アーノンさんは2020年の演説により不敬罪で投獄された。アーノンさんはこれまでの2件以外に、10件以上の不敬罪違反で訴追されている。

 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。

 昨年5月の議会下院(定数500)総選挙では、不敬罪の改正廃止を訴えるリベラル派のガウクライ党(ムーブフォワード党)が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になったが、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)や下院の旧与党陣営が不敬罪廃止に強く反発し、ガウクライ党は野党に追いやられた。昨年12月には、ガウクライ党所属のラチャノック下院議員(29)が、王室を批判するツイートをリツイートしたとして、刑事裁から不敬罪で禁錮6年の実刑判決を受けた。

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